班長 諫早 直人

4世紀の中国東北地方で成立した装飾馬具をともなう騎馬文化は、朝鮮半島を介して日本列島へと伝えられ、古墳時代中・後期の日本列島に定着するとともに、その国家形成にも大きな影響をおよぼした。古墳時代の馬具については多くの研究があり、朝鮮半島や中国東北地方の馬具についても研究が蓄積されつつあるものの、ウマの生産・供給体制についてはウマ自体の遺存例が少ないこともあり研究は遅れている。日本列島における馬匹生産はいわゆる牧との関係で論じられ、文献史料と考古資料との対比にもとづく議論がなされる一方、中国東北地方から朝鮮半島、日本列島へと騎馬の風習が拡大していくなかで、ウマの生産・飼養がどのように変化していったのかという点については、実証的な議論がなされてこなかった。本研究は、こうした問題点に鑑み、匈奴や鮮卑など東方ユーラシアの騎馬文化と比較しつつ、中国東北地方・朝鮮半島・日本列島の騎馬文化と馬匹生産について、関連する考古資料と文献史料の検討をもとに明らかにしようとするものである。
班員(学外)
| 氏名 | 所属 | 
| 諫早直人 | 京都府立大学 | 
| 森下章司 | 大手前大学 | 
| 井上直樹 | 京都府立大学 | 
| 中村大介 | 埼玉大学 | 
| 青柳泰介 | 奈良県立橿原考古学研究所 | 
| 片山健太郎 | 奈良文化財研究所 | 
| 金宇大 | 滋賀県立大学 | 
班員(学内)
班員(所内)
| 氏名 | 所属 | 
| 岡村秀典 |  | 
| 向井佑介 | 副班長 | 
| 古松崇志 |  | 
| 藤井律之 |  | 
| 大谷育恵 |  |