ウメサオ・スタディーズの射程

班長 田中 雅一 

本研究は、人文科学研究所と国立民族学博物館を拠点に独自の学問を確立した梅棹忠夫(1920-2010)の可能性を、著作集やそれ以外の公刊、未公刊資料をもとに、主として文化人類学の視点から考察を深めることを目的とする。自選の中央公論新社の著作集に収められていない文献は多岐にわたる。とくに論争に関わるような文献は含まれていない。これに加え座談会や対談も著作集にはおさめられていないが、梅棹の考えを包括的に理解するには無視できない。とくに注目したいのは人文科学研究所に所蔵されている研究会の膨大なテープである。これらを分析することで、いままで側近の研究者たちによって描かれてきた梅棹の学問像に新しい視点を提示し、今後の研究へと展開するための礎としたい。また、彼の同僚による仕事にも注目する。本研究は、国立民族学博物館と緊密な連携を取りながら研究を進める予定である。

班員
石井美保、菊地暁、小池郁子