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■ 学位 |
近代の西洋における叙情詩は、物語性を排除している点で虚構とは対立する文学ジャンルだと見なされているが、虚構と物語を同一視するのは誤りである。実に近代詩は、虚構ないし虚構の性質(虚構性)を、様々に問題化しているのである。そこで近代詩、とりわけ象徴派以降のフランス詩における虚構の位置と虚構性を、詩学、とりわけ文学ジャンル論と文体論を基礎としつつ、人類学や哲学からのアプローチも視野に入れた近年のミメーシス論や虚構論の成果を援用しながら研究したい。この研究を通じて目指すのは、従来の文学ジャンル区分に拠った文学史の再検討のみならず、狭義の文学(理論)の枠組みを超えた、人間の認識手段としての虚構の有り様を問うことである。