土口 史記 助教 – Assistant Professor TSUCHIGUCHI, Fuminori

土口 文記

■ 学位
文学博士(京都大学)
■専門分野
中国古代史
■研究テーマ
中国古代における領域支配の研究
■主たる講義科目
なし

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中国古代における領域支配の研究

広大な中国大陸に成立した王朝が常に頭を悩ませたのは、中央と地方の間の物理的距離という問題をいかに克服するかということであった。支配領域が広がるにつれ、それを維持するためのコスト、それが解体してしまうリスクは不可避に増加する。中国史とはそのバランスの保持と崩壊の過程でもある。その揺れ幅をできるだけ精確に観測することが私の研究課題である。

古代中国の場合、「郡県制の成立」などと称される段階に至って、領域支配はひとまずの安定期を迎える。紆余曲折を経つつ漢代中期に一応の完成をみた「郡県」は、以後の王朝においても基本的に踏襲されてゆき、その語は「封建」の対義語として中央集権の代名詞にすらなった。その草創期たる秦漢およびその前後の時代像は、豊富な出土資料によって再検討が進行中である。地方統治機構の設計と変遷、人や文書の移動とその管理等々、領域支配をめぐる大小様々な問題を点描しつつ、それらを結んでできる「郡県」の全体像復元に取り組みたい。