「8月の砲声」と在欧日本人−ドイツを中心として

奈良岡聰智

2009年12月21日

第一次大戦勃発時、ドイツには約500名の日本人が在住していた。その内訳は、船越光之丞、重光葵ら外交官、永田鉄山、林銑十郎ら軍人、河上肇、小泉信三ら学者、橋田邦彦ら医師といった当時のトップエリートの他、オペラ歌手三浦環、各社の駐在員、旅芸人など多種多様であった。本報告では、外交史料館所蔵の一次史料を用いて、第一次大戦勃発時の在ドイツ日本人に関する基礎的な情報(人数、職業、居住都市など)を整理すると共に、1日本人がドイツを脱出した経緯、2ドイツによって抑留された日本人の実態について検討する。2に関しては、報告者は当時ドイツに抑留された医師の未公刊手記の翻刻・出版準備を進めており、その概要を紹介しながら、やや詳しく考察を加える予定である。

戦争・市場・国家:第一次世界大戦のイギリスと国債

坂本優一郎

2009年11月23日

ある編集者の肖像─ジャック・リヴィエールと第一次世界大戦

小黒昌文

2009年11月14日

井上清、渡辺徹編『米騒動の研究』(全5巻、有斐閣)を読む

籠谷直人

2009年10月26日

ある音楽批評家が第一次大戦の戦場で考えたこと--パウル・ベッカーと音楽社会学の始まり

岡田暁生

2009年10月12日

民力涵養運動と<戦後>社会

黒岩康博

2009年9月28日

古典的帝国主義論の再検討─ホブスンからレーニンまで

王寺賢太

2009年7月11日

第一次世界大戦の「世界性」と「総体性」とは、どのようなものだったのか。その問いについて答えようとする際に、今日もなおきわめて重要な手がかりを与えてくれるものとして、第一次世界大戦を「帝国主義戦争」と見なした、当時のマルクス主義者たちによる議論がある。そもそも、「帝国主義」とは、およそ20世紀初頭からロシア革命まで(あるいは第一次世界大戦期まで)の一時期に、同時代の政治と経済の変化を分析した、ヨーロッパ各国の自由主義者・社会主義者によって初めてとりあげられ、くりかえし議論の的になった概念だった。本発表では、ホブスン『帝国主義論』に始まり、ヒルファディング『金融資本論』、ルクセンブルク『資本蓄積論』、カウツキー『帝国主義論』、ブハーリン『世界経済と帝国主義』をへて、レーニン『資本主義の最高段階としての帝国主義』にいたる、マルクス主義理論史で言う「古典的」な帝国主義論をとりあげ、そこで「帝国主義」がいかに規定され、その命運がどのように占われ、それに対していかなる政治的アクションが要求されたのか、また、とりわけ第一次世界大戦勃発後、「帝国主義」と現下の戦争がどのように関係づけられていたのかを総覧することにしたい。

G・E・ムアとブルームズベリー・グループ

小田川大典

2009年6月22日

第一次世界大戦と映画

伊藤洋司

2009年6月13日

第一次世界大戦前後の中国:研究史と課題

小野寺史郎

2009年5月25日

ドイツ社会と戦争障害者 ―第一次世界大戦の傷跡

北村陽子

2009年5月 9日

絶対平和主義から宥和政策へ:クリフォード・アレンの軌跡

小関隆

2009年4月27日

総力戦からサイバネティックスへ

安冨歩

2009年4月11日

1910〜20年代、日本の史蹟・名勝

高木博志

2009年2月23日

第一次世界大戦前後の朝鮮:研究史と課題

李昇燁

2009年1月26日