成定洋子

専門

文化人類学、ジェンダー論研究、社会運動

研究主題

沖縄における軍事環境問題の文化人類学的研究

調査地域


沖縄「名護市辺野古地区」(撮影:成定洋子)

業績

  • Narisada, Yoko. 2011. Negotiating gender equality in daily work: An ethnography of a public women's organization in Okinawa, Japan. A PhD thesis submitted to the University of Edinburgh.
  • 成定洋子、2013年、「現代沖縄における歓楽街の変容-宜野湾市における歓楽街「浄化」を事例に-」『東京学芸大学重点研究費研究成果報告書:マイノリティとジェンダーの視点からみる人口流動-教育資料開発にむけて-』55-64頁。

受賞歴

  • 1998年、沖縄タイムス出版文化賞、共著『エイサー360度』(沖縄市編、那覇出版社)
  • 2007年、Award to Women for Postgraduate Study & Research, Funds for Women Graduates, UK.
  • 2009年、Radcliffe-Brown & Firth Trust Funds Award for Social Anthropological Research, Royal Anthropological Institute and Association of Social Anthropologists, UK.

2013年度関連行事

9月14日「沖縄における米軍基地・環境・社会運動」ワークショップを沖縄大学で開催し、米軍基地と基地建設によって引き起こされてきた様々な自然環境破壊を「軍事環境問題」と捉え、いろいろな形で環境運動に携わってきて来られた方々の発表を通して、軍事環境問題の実態を明らかにするとともに、問題解決に向けた課題と可能性について議論・考察を行った。

関連機関

1.ヘリ基地いらない二見以北十区の会(沖縄県)

1997年12月21日に実施された「海上ヘリポートの是非を問う名護市民投票」へ向けた大きな運動のうねりの中で同年10月に結成された地域住民団体。同年1月に結成された「辺野古・命を守る会」とともに、名護市東海岸(久志地域)への米軍基地建設に反対する地元住民団体として活動中。 http://kichi-iranai.jp/

2.北限のジュゴン調査チーム・ザン(沖縄県)

絶滅の危機にある沖縄のジュゴンとその生息地の環境を守ることを目指して、保護のための基礎データを得るために、ジュゴンが海草食べた後の「食み跡」調査を行っている。


「カヌーとライン調査」(北限のジュゴン調査チーム・ザン提供) http://teamzan.ti-da.net/

3.北限のジュゴンを見守る会(沖縄県)

沖縄に生き残っている海棲哺乳類ジュゴンの保護を目的として野生生物に関わる研究者と市民により設立。基礎データを基に、沖縄のジュゴン個体群を存続・回復させるための具体的な方策や、確保・改善すべき環境の条件を提示し、ジュゴンが生きていける環境の実現をめざしている。 http://sea-dugong.org/ http://hokugen.ti-da.net/

4.沖縄環境ネットワーク

沖縄県内の美しい環境を次世代に渡すために活動する、大学教授や有識者、文化人、市民による幅広いネットワーク。 年4回の会報発行や、行政への提言、県外国外からのゲストを招いての学習会なども開いている。 http://okikannet.ti-da.net/

5.沖縄・生物多様性市民ネットワーク

2010年10月に名古屋市で開催されたCOP10(第10回生物多様性条約締結国会議)に向けて、沖縄の亜熱帯・島嶼の独特な生物多様性と歴史的経験を踏まえ、「環境」「平和」「人権」の繋がりに視点を置き、沖縄の生物多様性の理解や保全への取り組みを推進していこうと2009年7月に設立されたネットワーク。 http://www.bd.libre-okinawa.com/ http://okinawabd.ti-da.net/

6.WWFジャパン

約100か国で活動している環境保全団体の日本支部。やんばるの森の野生生物への影響を懸念し、「ブロッコリーの森を守る会」として、高江地区に6か所予定されているヘリパッドの建設反対運動に加わっている。 http://www.wwf.or.jp/ http://www.wwf.or.jp/activities/lib/yanbaru0706.pdf

関連基礎文献

  • 宇井純、2003年、「米軍基地と環境問題--沖縄の現況」『軍縮問題資料』vol. 271: 18-25。
  • 沖縄大学地域研究所「「復帰」40年、琉球列島の環境問題と持続可能性」共同研究班(編)、2012年、『琉球列島の環境問題 : 「復帰」40年・持続可能なシマ社会へ』高文研。
  • Kawamura, Masami. 2013. 'Okinawa: Militarized Island,' War Resisters' Internatinal. 27 August 2013. http://wri-irg.org/node/22251
  • 世一良幸、2010年、『米軍基地と環境問題』、幻冬舎。