関西民族学研究懇話会(近畿地区)


次回のお知らせ

文化人類学会近畿地区では、下記の通り研究懇談会を開催いたします。ふるってご参加ください。

-----------------【記】--------------------

講師:真島一郎(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
演題:「中間集団とトランスナショナリティ《社会・体・倫理》の忘却にまつわる人類学史から」

日時:2006年12月22日(金)、午後4時30分〜6時30分
会場:大阪大学大学院人間科学研究科、東館2階ユメンヌホール
  (吹田市山田丘1−2

この地区研究懇談会は、トランスナショナリティ研究セミナー第82回(大阪大学21世紀COEプログラム「インターフェイスの人文学」)、および日本アフリカ学会近畿支部例会を兼ねています。

問い合せ先:
 大阪大学大学院人間科学研究科 人類学研究室
  電話 06−6879−8085
  電子メイル ratn@hus.osaka-u.ac.jp

【講演要旨】
 「百獣が死に絶えたいま、化石もまた甦らねばならない」過去百年にわたり社会介入の十分な国庫基盤に恵まれてきた一部の国々とりわけ西欧の植民地旧宗主国で、
ポスト福祉国家の優雅な議論とともに国民国家の相対的な地位低下が語られつつある今であれば、百獣の化石すなわち産業労働者の市民参入をめぐる方策が植民地帝国の
拡大と相即する一大懸案といまだみなされていた時代の国家像をあえて思考の場に呼びもどしながら、百獣を悼む喪は今日もはや完了したか否かを確認する試みがあって
もよい。現代人類学の理論基盤(と存在理由)が胚胎しつつあった20世紀転換期が、同時に市場原理と相克する社会保障政策の整備期でもあった点に照らせば、喪の確認
とはまた、トランスナショナリティにおけるナショナリティの痕跡測定とまではいわずとも、少なくともトランスナショナリティの現在と未来に向け作動する人類学的想
像力が、はたして真にそうした時の方向へと水路づけられているか否かを占う、確認の考古学ともなるだろう。
 人類学的中間集団論の試みなぜ21世紀初頭の「脱国家」的なタイミングで、またなぜほかならぬ人類学が、という二重の意味で錯誤じみてみえるこの試みが光彩を放
つのは、おそらくそうした確認作業に際してのことである。産業資本の台頭を前に、社会という体corpusを倫理=精神morale / habitusが満たしていく夢に賭けた同時代の社会思想の典型、デュルケム社会工学は、なるほどいかにも古めかしい。離散的な運動の夢を載せたリゾームがそれでも依然として地下の根であるごとく、トランスナショナルな社会運動のネットワークが、臨機応変に自己変容をかさねる網状組織の生命「体」から今日もなお、喩としての滋味を得ているのでないとしたら。

木村自
国立民族学博物館
研究機関研究員
mizuka66@idc.minpaku.ac.jp

 


例会の記録

  • 平成10年12月12日(土)午後1時ー5時        

神戸市生活学習センター                 

現代都市人類学の可能性                   

後藤正憲「都市の可能性と自然」              

石井美保「タンザニア都市における社会宗教運動の現在」   

田中雅彦 「首都メキシコシティに書きつけられたもの」


  • 平成10年12月18日(金)午後4時半ー6時半      

立命館大学アカデメイア立命21・K208会議室     

立命館大学言語文化研究所主催公開講演           

ダニエル・ド・コッペ「メラネシアの貨幣と現代の貨幣」


  • 修士論文・博士論文発表会
    (第14回日本民族学会近畿地区研究懇談会)
    平成11年3月20日(土)930-1730
    場所:京都大学文学部新館第二講義室
     
  • プログラム
  • 第一セッション930-1120   座長 松田素二(京都大学)
    ・桐山 睦子(京大人間・環境学研究科)エンセーテ畑の作物と雑草の利用に関する民族植物学的研究エチオピア南部州オモ
  • 系農耕民イェムの事例から
    ・岩谷洋史(京大人間・環境学研究科)村落の空間構造についての一考察ー滋賀県北菅浦を事例として
    ・福浦一男(京大文学研究科)フランスにおける西アフリカ系移民の社会動態
    ・荒居美樹(大阪外大言語社会研究科)ガンダ王国の伝統的王権
    ・芝村龍太(京大文学研究科)地域の活性化と文化の再編成
  • 第二セッション1120-1220 座長 春日直樹(大阪大学)
    ・則竹賢(大阪大人間科学研究科) 植民地支配下におけるミクロネシア社会の変容
    ・成定洋子(三重大人文社会科学研究科)沖縄におけるジェンダーシンボリズムの研究
    ・中原聖乃(神戸大総合人間科学研究科)マーシャル諸島ロンゲラップ島民のアイデンティティと再移住化計画
  • 第三セッション1310-1430座長 黒田悦子(国立民族学博物館)
    ・大坪茂人(大阪大人間科学研究科)アルゼンチン現代史における政治的暴力の記憶
    ・比留間洋一(京大人間・環境学研究科)北ベトナム村落のリーダーシップに関する文化人類学的考察
    ・岩谷彩子(京大人間・環境学研究科)海を渡る教えージプシーのペンテコスト派キリスト教への改宗を巡って
    ・鈴木岳海(甲南大文学研究科)文化と映像情報ー日本の民族学、文化人類学の映像の利用
    ・中本剛二(大阪大文学研究科)病院の民族誌
  • 第四セッション(博士)1430-1610 座長 田中雅一(京都大)
    ・伊地知紀子(大阪市立大文学研究科)生活世界の創造と実践ー韓国・済州島の生活誌から
    ・栗原伸治(総合研究大学院・民博)建築と文化・社会との相互作用ー中国黄土高原の窰洞住居・集落を対象として
    ・土居浩(総合研究大学院・日文研) 無縁墓地の系譜
    ・菊地暁(大阪大文学研究科)〈あえのこと〉ー近代日本民俗誌システムの探求
  • 第五セッション(博士)1610-1725 座長 合田涛(神戸大学)
    ・大山修一(京大人間・環境学研究科)市場経済化にともなう焼畑農耕社会の変容をめぐる生態人類学的研究
    ・風間計博(総合研究大学院・民博)「二重の窮乏」下の平等理念ー現代世界とキリバス南部環礁の社会生活
    ・子島進(総合研究大学院・民博)カラコルムにおけるイスマーイール派の変容ー宗教共同体と開発の視点から
  • 懇親会18:00-19:30 (京大会館102号室)

  • 平成11年6月26日(土)(大阪大学人間科学部)
    報告者 谷泰(大谷大学)
    コメンテータ 太田至(京都大学)・中川敏(大阪大学)

  • 平成11年11月27日(土)1300-1800
    (京都大理学部2号館1階大講義室)
    家族論の現在 司会 菅原和孝(京都大)
     ・山極寿一(京都大) 
      家族の起源再考---類人猿からの視点(仮題)
     ・榎本知郎(東海大)
      性ときずな-霊長類の「われわれ」関係と性行動(確定)
     ・保坂実千代(京大)
     一夫多妻社会におけるマトリセントリック・グループ(仮題)
     ・遠藤央(京都文教大)
      母系社会における男性=性(仮題)
    コメンテータ未定 京都人類学研究会と合同開催です。

  • 平成12年2月5日(土)1300-1700神戸大学滝川会館
    「文化としての歴史」特集
    ・住村欣範(阪大院)「ドイモイ期のベトナムにおける親族の文化の復興と歴史」
    ・川村清志(京大院)「『日本民謡』の文化的位相と歴史的位相」
    ・福井栄二郎(神大院)「オセアニア人類学と歴史記述」
    コメンテーター 春日直樹(阪大)
    コーディネーター 合田涛(神大)

  • 平成12年318日(土)関西地区修士論文報告会
    場所:国立民族学博物館
  • 第1セッション 10:00-11:00  
    <言語・音楽・社会>
    座長:黒田悦子(国立民族学博物館)
    ・真崎恵子(京都大学人間・環境学研究科)
    「バリ島のガムラン・ゴン・クビャールの形成過程:音楽的・歴史的背景」
    ・佐藤尚子(京都大学人間・環境学研究科)
    「タンザニア・チャガ社会の変容と言語キリマンジャロ州テマ村を事例に」
    ・小山加奈子(大阪大学人間科学研究科)
    「メキシコ系アメリカ人の言語の選択」
  • 第2セッション 11:00-12:20
    <宗教と儀礼>
    座長:田中雅一(京都大学)
    ・福井栄二郎(神戸大学総合人間科学研究科)
    「カーゴカルトの諸相とその人類学的研究パリアウ運動における近代性の批判的考察
    ・島薗洋介(京都大学人間・環境学研究科)
    「精霊祭祀の微視的構造フィリピン・レイテ島北西部における呪医tambalanをめぐって」
    ・藤澤冬詩(大阪大学人間科学研究科)
    「ラオスの国歌形成と仏教」
    ・太田心平(大阪大学人間科学研究科)
    「現代韓国<民衆運動>の再考:産業宣教に見る葛藤と転換」
  • 第3セッション 13:00-14:20
    <人類学と歴史> 
    座長:春日直樹(大阪大学)
    ・春日匠 (京都大学人間・環境学研究科)       
    「国境の経験 :小笠原の民族誌的問題と地政学的意義」
    ・松嶋健 (京都大学人間・環境学研究科)
    「啓蒙と明治期における近代奇術の誕生」
    ・石森大知 神戸大学総合人間科学研究           「メラネシアにおける伝統概念の人類学的研究
     −カストムとヴァカヴァヌアをめぐって−」
    ・春木淳 大阪大学人間科学研究科
    「タイ北部山地民の「出現」と平地社会からの影響」
  • 第4セッション 14:20-15:40
    <環境と生業>
    座長:末原達郎(龍谷大学)
    ・加川真美(京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科)
    「山間地の生活を保障する農業と共存のメカニズム」
    ・内藤善太(関西大学文学研究科)
    「有機農業の取り組みと環境認識屋久島永田地区における合鴨農法を事例として
    ・風戸真理(京都大学人間・環境学研究科)
    「モンゴル国の牧民の遊動と家畜管理人と家畜の離合集散
    ・林耕次(神戸学院大学人間文化学研究科)
    「カメルーン南東部バカ(baka)お狩猟採集活動その実態と今日的意義
  • 第5セッション 15:50-16:50
    <ジェンダー>
    座長:須藤健一(神戸大学)
    ・藤本純子(大阪大学文学研究科)
    「現代文化におけるセクシャリティ表現の模索」
    ・水野英莉(京都大学文学研究科)
    「女性サーファーのエスノグラフィー」
    ・加藤眞理子(京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科)
    「東北タイ農村における宗教実践と<ジェンダー>ダンブン(積徳行)の位相」

第6セッション 16:50-17:50
<アイデンティティ>
座長:上田冨士子(京都文教大学)
・村田晶子(神戸大学総合人間科学研究科)
「フィジーにおけるインド人社会−セツルメントの形成と発展」
・伊藤遊(大阪大学文学研究科)
「自分史方法論の研究−民俗誌から自分史へ」
朴理沙(甲南大学人文科学研究科)
「わたしという「在日」−三世の自己認識過程とアイデンティティ−」


日時: 2000715() 13:0018:00
場所: 京都大学総合人間学部 新館B1F B07
テーマ: 海・牧・森のコモンズ:人類学と環境社会学の視点から
発表者とタイトル:

 秋道智彌(国立民族学博物館)「問題提起:沖縄のマングローブ保護をめぐって」
 家中 茂(関西学院大学大学院)「石垣島・白保のイノー:生成するコモンズ」
 松村圭一郎(京都大学大学院)「共同放牧をめぐる資源利用と土地所有:沖縄県・黒島の組合牧場の事例から」
 三俣 学(京都大学大学院)「地域を支えるコモンズの森ー滋賀県甲賀町大畑地区共有山利用を事例として」


日時:2001127() 13:3017:00
場所:大阪大学吹田キャンパス ユメンヌ・ホール(人間科学部の東館2階)
テーマ:人類学の中の人格論
発表者:
 中川敏(大阪大学大学院人間科学研究科)
 佐藤知久(京都大学大学院人間・環境学研究科)
 中川理(大阪大学大学院人間科学研究科)
司会:
 中川敏


近畿地区研究懇談会・修士論文発表会
日時:2001310() 10:0018:00
場所:国立民族学博物館2階第7セミナー室
プログラム:
 ******************************
修士論文発表会プログラム

  
10:10-
1.加瀬澤 雅人(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科) 
  「インドにおける医療と身体ーアーユルヴェーダをめぐる考察」
2.倉田 誠(神戸大学大学院総合人間科学研究科)           
  「憑霊分析の再考ーサモア社会、マッイ・アイトゥにおける     
   異常の語り方」
3.佐藤 木綿子(京都大学大学院・人間環境学研究科)         
  「伝統文化とジェンダー規範の表象と実践沖縄県久高島の祭祀と
   オナリ神信仰をめぐって
4.加藤 敦典(大阪大学大学院人間科学研究科)           
 「植民地統治下ベトナムのゲティン・ソヴィエト運動」
                            

       昼食休憩 (12:00-13:00) 

13:00-
5.白石 壮一郎(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)   
 「ウガンダ東部Sebeilにおけるウシの利用と管理」
6.井上卓哉(京都大学大学院人間環境学研究科)
  「野生食用植物の採集・利用活動からみる山と人間−長野県秋山郷における山菜
・キノコ等の事例から−」
7.河野 元子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)     
 「イカン・ビリスの利用システムと地域社会の動態マレー半島
  トレンガヌにみる植民地期と現代の比較」
8.長沼 さやか(京都大学大学院人間環境学研究科)           
 「東アジアの家船居住ー家船居住および陸地定住化過程の多様性・
  普遍性と水辺の都市発展について」
        

15:00-
9.細田 尚美( 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)    
 「サマールからマニラへーフィリピン中部サマール島農村部
  における向都移動の展開」
10.石附 馨(大阪大学大学院人間科学研究科)             
 「ヤマトゥンチュユミのエスノグラフィーー沖縄県豊見城村在住
  本土出身者嫁をめぐる沖縄意識の考察ー」
11.川越 道子(大阪大学大学院文学研究科)              
「「長田」の経験ー神戸市長田のケミカルシューズ産業の現場から」
12.井上 綾子(京都大学大学院・人間環境学研究科)           
 「日系アメリカ人の永眠の地とアイデンティティ
  香典帳・追悼行事にみるつきあいと納骨先の歴史的変遷

                         


近畿地区研究懇談会
日時: 2001630() 10:3017:40
場所: 国立民族学博物館2階第3セミナー室

プログラム:
10:00
 開場
10:30
11:20
 林 史樹(日本学術振興会特別研究員(民博・外来研究員))
 「韓国の定期市にみられる移動商人の巡回移動とその変化忠清南道公州市
  を中心として活動する薬草商人を例に」
11:25
12:15
 飯田 卓(国立民族学博物館民族文化研究部助手)
 「マダガスカル沿岸漁民ヴェズにおける市場経済の受容その生業と家計経
  済に関する人類学的研究」
12:15
13:00 昼食休憩
13:00
13:50
 田口 理恵(東京大学東洋文化研究所非常勤講師(民博・外来研究員))
 「布作りと『社会』形成インドネシア・スンバ島の在来製布技術と経済発
  展に関する文化人類学的研究」
13:55
14:45
 清水 郁郎(国立民族学博物館COE研究員)
 「北タイ・アカの家屋に関する研究家屋の形式とその変化への視点から
14:45
15:00 コーヒーブレイク
15:00
15:50
 政岡 伸洋(佛教大学非常勤講師)
 「民俗の歴史性と領域に関する研究」
15:55
16:45
 青木 武信(千葉大学)
 「現代インドネシアにおけるジャワ大衆演劇クトプラの研究」
16:50
17:40
 都留 泰作(京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科)
 「バカ・ピグミーの儀礼パフォーマンスに関する行動人類学的研究」
18:00
19:30 懇親会(4階の特別研究室において行います。奮ってご参加下さい。)



近畿地区研究懇談会
日時:200239() 10:0018:10
場所:大阪大学大学院人間科学研究科(吹田キャンパス) 東館2階ユメンヌホール

【修士論文・博士論文発表会】
【セッション1】(10:0011:00
1-1
 早川 真悠(大阪大学)「ジンバブエのチムレンガ・ミュージック政治的音楽をめぐる先行研究の整理」
1-2
 畑 百合子(京都大学)「歌をもつ人々サーミの伝統的声楽表現『ヨイク』をめぐる社会関係」
1-3
 小池 郁子(京都大学)「アフリカ、ヨルバの神々を求めてアフリカ系アメリカ人の宗教・文化実践」
1-4
 佐々木 祐(神戸市外国語大学)「19世紀末ニカラグアにおける先住民社会の再編過程―1881年、先住民反乱を手がかりに」
【セッション2】(11:0011:45
2-1
 松村 圭一郎(京都大学)「土地をめぐる中央と地方の相克エチオピア西南部・コーヒー栽培農村における土地所有の歴史から」
2-2
 横田 祥子(神戸大学)「クヴァラン族の文化復権運動に関する人類学的研究『民族』の名をめぐる実践」
2-3
 家治 英夫(神戸大学)「トンガ王国における社会変動と民主化運動」
【セッション3】(11:4512:30
3-1
 増田 和也(京都大学)「水辺をめぐる複合的自然利用スマトラ東海岸・プタランガン社会の事例から」
3-2
 高橋 そよ(京都大学)「サンゴ礁海域における漁撈活動と自然認識沖縄県伊良部島佐良浜漁民の漁撈活動を事例として」
3-3
 斎藤 暖生(京都大学)「東日本と西日本における山菜・キノコ採りの行動様式の相違に関する考察岩手県沢内村と兵庫県旧篠山町を事例に」
【昼休み】(12:3013:15
【セッション4】(13:1514:00
4-1
 黄 蘊(大阪大学)「マレーシア華人社会の民俗宗教徳教と黄老仙師慈教の事例を中心に」
4-2
 李 ぶんぶん(京都大学)「教会と国家の間に生きる女性たち現代中国農村社会におけるカトリック修道女の一事例から」
4-3
 左古 将規(京都大学)「都市の教会をめぐる〈共同体〉の生成韓国におけるキリスト教徒の宗教実践と社会生活をとおして」
【セッション5】(14:0014:45
5-1
 丸山 淳子(京都大学)「ボツワナの計画移住村におけるサンの生業と社会関係」
5-2
 長谷川 竜生(京都大学)「農牧複合型生業の持続性とその現代的展開タンザニア・ゴゴの事例」
5-3
 近藤 史(京都大学)「タンザニア南部高地における谷地耕作の農業生態学的研究」
【セッション6】(14:4515:45
6-1
 森田 良成(大阪大学)「ホームレスの物語」
6-2
 荒川 裕紀(甲南大学)「四国88カ所遍路の旅」(仮題)
6-3
 木曽 恵子(神戸大学)「タイ社会における移動の経験東北地方からの出稼ぎ労働者とジェンダーをめぐる諸問題」
6-4
 満村 陽子(京都文教大学)「異文化間結婚(Intercultural Marriageインドネシア・バリ島・ボーダー〈はざま〉に位置する人々」
【コーヒーブレイク】(15:4516:10
【セッション7】(16:1017:10
7-1
 藤本 透子(京都大学)「子育てと成長儀礼をめぐる女性たちの選択カザフスタン共和国アルマトゥ市の事例から」
7-2
 西田 亜紀(京都文教大学)「葬儀の現代京都府船井郡園部町K地区の葬送儀礼」
7-3
 望月 幸治(京都大学)「都市スラングの人類学的研究アジスアベバの yarada qwanqwa [アラダことば]の事例から」
7-4
 小橋川 まさ美(京都文教大学)「大阪ウチナーンチュ・エスノグラフィーアイデンティティの獲得と文化実践」
【セッション8】(17:1018:10
8-1
 野元 美佐(総合研究大学院大学)「カメルーンにおける『商売の民』バミレケの都市人類学的研究」
8-2
 中田 友子(総合研究大学院大学)「南ラオス村落社会における政治過程の研究ンゲの村における『連帯』と闘争」
【懇親会】(18:30〜)
 会場:「ローゼン」(吹田キャンパス本部前職員食堂)
問い合わせ先:
 栗本 英世(E-mail: kurimoto@hus.osaka-u.ac.jp



近畿地区研究懇談会
日時:2002315() 13:0017:00
場所:京都文教大学 指月ホール

   (近鉄京都線「向島」駅下車、スクールバス利用)
テーマ:合評会『異文化の学びかた・描きかた』(住原則也・箭内匡・芹澤知広、2001年、世界思想社) 〈学びかた〉と〈描きかた〉の隙間に潜む諸問題
企画コーディネート:
 京都文教大学
 TIGARTexts, Interpretation and genealogy of Anthropology Readings)研究会(平成14年度渋沢民族学振興基金民族学振興プロジェクト助成内定)
プログラム:
【セッション1】『異文化の学びかた・描きかた』をめぐって
  書評とトピック提起: 橋本 和也(京都文教大)、川村 清志(京都大学)、梅屋 潔(一橋大学大学院)
  執筆者からの応答と議論: 住原 則也(天理大学)、箭内 匡(天理大学)、芹澤 知広(奈良大学)
【セッション2】パネルディスカッション:フィールドワークを卓上で教える実験的試み
 「京都文教大・調査実習での試み(仮)」: 金 基淑(京都文教大)
 「京都論の試み(仮)」: 鵜飼 正樹(京都文教大)
 「日常のモノから探る、文化人類学的分析指南」: 五十嵐 真子(神戸学院大)
 「イワシ教の試みと卓上で教えるフィールドワーク(仮)」: 岡田 浩樹(甲子園大)
【総合討論】
 総括コメンテーター:田中 真砂子、上田 冨士子、白石さや(京都文教大学)、田村 克己(民博・総合研究大学院大学)など
問い合わせ:
 企画事務局・田口理恵(E-mail: taguchi@idc.minpaku.ac.jp


日時: 20021130() 15:0017:00
場所: 大阪大学吹田キャンパス人間科学部・大学院人間科学研究科東館2F ユメンヌホール
発表者とタイトル:
 杉島 敬志(京都大学)「現在を理解するための歴史研究東インドネシア、中部フローレスにおける領土拡張の語り」
 【発表要旨】 1983年以来、東インドネシアのフローレス島中部のリセとよばれる政治領域とその周辺地域に関する人類学的な調査研究をおこなってきた。すでに20年近くなるが、満足できる成果が得られたという気にはなれない。今もってリセとその周辺地域についてうまく書いたり、語ったりすることができないからである。いくつも原因は考えられるが、社会を歴史的過程としてとらえる作業を具体的に実践してこなかったことに由来するところが大きいのではないかと考えるようになった。こうした反省にたったうえで、これから試みようとする研究の方向についてお話したい。
 【関連文献】 2001 杉島敬志編 『人類学的実践の再構築−ポストコロニアル転回以後』世界思想社 /2002(近刊) 「リオ語の「ドゥア」は「所有者」か?−「因果的支配」の概念について」『アジア・アフリカ地域研究』 【修士論文発表会】
日時:2003315() 9:3017:00
場所:京大会館 101号室 (京都市左京区吉田河原町15-9

◆Session1 Modernization9301050
9:30
 小川 さやか(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)「タンザニア地方拠点都市ムワンザにおける古着流通に関する研究」
9:50
 佐川 徹(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)「西南部エチオピアのダサネッチにおけるコーヒー利用とその歴史的背景に関する研究」
10:10
 小林 智(京都文教大学大学院文化人類学研究科)
 「近代スポーツの受容と発展静岡県清水市の事例を中心に
10:30
 圓入 智仁(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)「タイにおけるボーイスカウト運動の成立と展開ラーマ6世王期(1910-1925年)
◆Session2
 Healthcare10501210
10:50
 岡部 真由美(神戸大学大学院総合人間科学研究科)「現代タイ社会における福祉の現状と仏教の役割フアリン寺のHIV/AIDSケア活動の事例を通して
11:10
 加藤 優子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)「カジャン・ホスピタル産科の50マレーシアにおける出産の病院化の過程
11:30
 加納 育代(神戸大学大学院総合人間研究科)「NGO国際医療協力を再考するAMDAミャンマープロジェクトを事例として
11:50
 兵頭 晶子(大阪大学大学院文学研究科)
 「精神病の日本近代「監護」の成立と「憑物」問題
【昼休み】12:1012:5040分)
◆Session3
 Environment12501410
12:50
 村尾 るみこ(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)「ザンビア西部、カラハリ・ウッドランドにおける焼畑農耕体系に関する研究キャッサバ栽培の管理を中心に
13:10
 熊谷 瑞恵(京都大学大学院人間・環境学研究科)「家庭からみるムギ食文化圏の主食概念中国新疆ウルムチにおけるウイグル族の事例から
13:30
 須田 征志(京都文教大学大学院文化人類学研究科)「タンザニア・ルショト地域の伝統医療にみられる「薬観」」
13:50
 石川 顕会(大阪大学大学院人間科学研究科)「変わりゆく少女マンガ」
◆Session4
 Identity14101530
14:10
 流川 冬子(大阪大学大学院人間科学研究科)「ハワイ人における自己表象の歴史人類学的考察」
14:30
 宮西 香穂里(京都大学大学院人間・環境学研究科)「ダブル・アウトサイダーを生きる横須賀米海軍男性と結婚した日本人妻たちの
生活誌とネットワーク形成
14:50
 片田孫 朝日(京都大学大学院文学研究科)「子供のジェンダーと相互行為の社会学的研究」
15:10
 竹村 嘉晃(大阪大学大学院人間科学研究科)「「神になる」パフォーマーたち南インド・ケーララ州のテイヤム儀礼における実践とその評価
【休憩】15:3015:4010分)  
◆Session5
 Ethnicity15401700
15:40
 中井 潤子(神戸大学大学院総合人間科学研究科)
 「ビルマのヒンドゥー寺院に見られる宗教活動の政治性南アジア系移民・ホスト
社会との対立と共生
16:00
 松井 生子(甲南大学大学院人文科学研究科)「村からみた国民統合・学校・少数民族ベトナム北部山地・ラオカイ省バンフォー社の事例
16:20
 小河 久志(神戸大学大学院総合人間科学研究科)「南タイ・ムスリム漁村における「イスラーム復興」と開発ムスリム村民の格差
をめぐる対応を通して
16:40
 森野 亜希子(大阪大学大学院人間科学研究科)「難民キャンプにおける生活実践と戦略カクマ難民キャンプの事例より
【懇親会】17:30〜(於・京大会館102号室)

問い合わせ先:
 近畿地区研究懇談会事務局
  〒610-1192京都市西京区御陵大枝山町3-2
  国際日本文化研究センター内TEL : 075-335-2079 FAX : 075-335-2090
  E-mail : pilgrim@nichibun.ac.jp(中山和久)

日本民族学会近畿地区研究懇談会
日時: 2003328() 14:0017:00
場所: 国立民族学博物館 2F 5セミナー室

シンポジウム「高等教育における人類学 大学・大学院改革の動きの中で
日本の高等学術体制は現在、変革のただなかにあります。本学会員が研究や教
育に携わる民族学・文化人類学などの領域は、現在、大学・大学院においてど
のような教育体制の中に編成されつつあるのか、改革はどのような理念のもと
に行なわれたのか、それぞれの機関での現状、問題点などをお話しいただきま
す。私たちがかかわる教育や研究が、21世紀の社会から何を要請されているの
か、そのためにはどのような体制や意識の改革が必要か、皆様とともに議論し
たいと思います。学生、教員、研究者、社会人などさまざまな視点からの発言
を歓迎します。

発表者とタイトル:
渡辺 公三(立命館大学文学部)
 「立命館大学・先端総合学術研究科の場合」
吉岡 政徳(神戸大学国際文化学部)
 「神戸大学・国際文化学部の場合」
コメント:
 波平 恵美子(お茶の水女子大学文教育学部)
 橋本 和也(京都文教大学人間学部)
司会:
 田村 克己(国立民族学博物館/総研大)
 


2003年度第1回 近畿地区研究懇談会 シンポジウム「テレビ映像時代の人類学」
日時: 200367() 13:3017:30
場所: 京都大学文学部 新館2F大講義室
    (京都市左京区吉田本町)
発表者とタイトル:
1.
川村 清志(神戸学院大学)
 「メディアのなかの<民俗> ――他者表象から自己表象へ」
2.
飯田 卓(国立民族学博物館)
 「テレビと競合する人類学 ――調査地のテレビ取材を振り返る」
3.
鈴木 岳海(大手前大学)
 「コミュニケーションとしての映像制作 ――制作現場での試行錯誤」
【コメント】大森康宏(国立民族学博物館)
      山中速人(関西学院大学)
      松田凡(京都文教大学)
【司会】川田牧人(中京大学)
【開催趣旨】 映像情報が氾濫する現在、人類学者にとって自明であったさま
 ざまな前提が揺らいでいます。異文化への橋渡しとしての人類学者の役割や、
 対面的コミュニケーションによって維持されるかのような文化概念は、その
 代表例といえるでしょう。メディアによって拡大していく認識の力をどのよ
 うに理解し、どのように利用していくか――人類学の可能性がこの点にかか
 っていると言っては言いすぎでしょうか。こうした大きな問題に取り組むた
 めの入り口として、今回は、テレビにおける文化表象の問題をとりあげます。
 そして、テレビ番組と民族誌の違いを明確にしていくなかから、新たな試み
 を構想する契機としたいと思います。(企画責任:飯田卓)


2003年度第2回近畿地区研究懇談会(博士論文発表会)
日時: 2003712() 11:0017:10
場所: 国際日本文化研究センター セミナー室1
    (〒610-1192 京都市西京区御陵大枝山町3-2
プログラム:
Session 1】(11:0012:20
 1-1 後藤 正憲(大阪大学大学院人間科学研究科)
 「社会主義と結核――ソビエト・ロシアの身体的構築」
 1-2 飯田 淳子(川崎医療福祉大学医療福祉学部)
 「タイ式医療の構築とタイ・マッサージ 社会的文脈による権威的知識の多様性
【休憩】(12:2013:30
Session 2】(13:3014:50
 2-1 森本 一彦(京都文教高等学校)
 「近世における寺檀関係の展開 半檀家をめぐる争論を中心として
 2-2 高村 竜平(龍谷大学非常勤講師)
 「植民地朝鮮および大韓民国における墓地問題の展開過程」
【休憩】(14:5015:10
Session 3】(15:1017:10
 3-1 縄田 浩志(関西学院大学非常勤講師)
 「乾燥熱帯の沿岸域における人間・ヒトコブラクダ関係の人類学的研究:スーダン東部、紅海沿岸ベジャ族における事例分析から」
 3-2 秋山 裕之(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
 「グイ・ブッシュマンの子どもの対人関係と近代化による影響に関する人類学的研究 ボツワナ共和国カデ地区及びニューカデ地区の事例
 3-3 高田 明(日本学術振興会特別研究員/京都大学大学院人間・環境学研究科)
 「南部アフリカのサンにおける社会的相互行為の発達に関する研究」
【懇親会】(17:30〜)
備考: 当日は土曜日のため、正門が開いておりません。北門からお入り下さい。
問い合わせ先:
 国際日本文化研究センター・研究部 才津 祐美子
  〒610-1192 京都市西京区御陵大枝山町3-2 国際日本文化研究センター内
  TEL: 075-335-2156
  FAX: 075-335-2090


6/7(土)1330-シンポ「テレビ映像時代の人類学」京都大学文学部
 飯田、川村他


2003年度第3回 近畿地区研究懇談会
日時: 2003104() 13:3017:00
場所: 国立民族学博物館 第4セミナー室
テーマ: 
「民族誌をどう再構築するか 田辺繁治・松田素二編『日常的実
     践のエスノグラフィー』から出発して

司会: 小泉 潤二(大阪大学)
第1部: コメントとリプライ(13:3015:00
 コメント:
  李 仁子(東北大)
  宇田川 妙子(国立民族学博物館)
  竹沢 尚一郎(国立民族学博物館)
 リプライ:
  松田 素二(京都大学)
  田辺 繁治(国立民族学博物館)
第2部:全体討論(15:1517:00
趣旨:文化人類学・民族学が困難にあることは、周知の事実である。研究テー
 マの設定、記述の仕方、対象となる人びととのラポールの問題、理論的枠組
 みの欠如、観察者・記述者のポジションの問題。これらは文化人類学・民族
 学が抱えている困難の一部に過ぎない。さいわい、これらの課題のいくつか
 に応えることをめざす本が近年出版されている(田辺繁治・松田素二編『日
 常的実践のエスノグラフィー』世界思想社、田辺繁治『生き方の人類学』講
 談社新書など)。本研究懇談会では、これらの書から出発しつつ、民族誌を
 どう再構築していくかを考えたい。
企画・文責: 竹沢尚一郎
問い合わせ先:
 国立民族学博物館・民族社会研究部 横山廣子
  〒565-8511 吹田市千里万博公園10-1 国立民族学博物館
  TEL: 06-6878-8297(直通)
  FAX: 06-6878-7503(研究部)
  E-mail: yokoyama@idc.minpaku.ac.jp


今回の研究懇談会は、京都文教大学人間学研究所(2003年度人間学研究所公開講演 会)との共催です。
【日時】 2004年1月16日(金) 17:00〜
【場所】 京都文教大学 弘誓館102号室

「アフリカ都市研究 事はじめ
【講演】
米山俊直(大手前大学)
日野舜也(京都文教大学)
問い合わせ先:京都文教大学人間学研究所 大田希
611-0041 京都府宇治市槇島千足80
Tel
0774-25-2891(直通)
Fax
0774-25-2481(文化人類学科事務室)
E-mail
human@po.kbu.ac.jp
 


2003年度第5回 近畿地区研究懇談会 313日(土)

日時: 2004313() 10:0017:00
場所: 国立民族学博物館 2F 5セミナー室

プログラム:
【第1セッション】
10:00
 佐藤 靖明(京都大学)
「バナナの民族植物学的研究 −ウガンダ中部ブガンダ地域における栽培・利用・分類−」
10:20
 山本 雄大(京都大学)
「嗜好品作物チャットをめぐる人々の営み −エチオピア南部シダマにおける生産・流通・消費−」
10:40
 Belle Asante(京都大学)
Traditional Basketry and Craft Associations among Harari Women in Ethiopia
11:00
 田村 うらら(京都大学)
「都市定期市におけるやりとりに関する経済人類学的研究 −トルコ共和国イズミルの事例より−」

【第2セッション】
11:30
 片岡 千代子(京都文教大学)
「祝祭と運動の2項対立を超えて −京都『東九条マダン』にみる『あいまい』さについての考察−」
11:50
 友草 有美子(大阪大学)
「海外移住するフィリピン人 −日本におけるアイデンティティーと『コミュニティー』−」
12:10
 奥田 若菜(大阪大学)
「ブラジリア連邦区にみる社会の階層化 −政府によるスラム住民強制移住と移転地での住民運動−」
12:30
 和崎聖日(京都大学)
「タシケントの『乞食』に関する人類学的研究 −ポスト・ソビエト期における再イスラーム化と女性−」

(昼食)

【第3セッション】
14:00
 光友 つむぎ(京都文教大学)
「ツアーを創る『ガイド』 −『ガイド』の観光人類学的考察−」
14:20
 寺田 騰(京都文教大学)
「ディスコ・クラブの都市人類学的研究 −ディスコ・クラブにみるインフォーマルな集団の結合−」
14:40
 西廣 直子(京都大学)
「インドネシアの高齢化と高齢者の現状 −ミナンカバウの事例−」
15:00
 山崎 吾郎(大阪大学)
「不可視の制度 −臓器移植の受容に関する人類学的研究−」

【第4セッション】
15:40
 西垣 有(大阪大学)
「都市の発生 −モンゴル国・ウランバートル市をめぐる語りの研究−」
16:00
 米田 量(京都文教大学)
「歩き遍路と『お大師さん』 −四国遍路空間における実存主義的合理主義の獲得−」
16:20
 島 隆一(京都大学)
「アフリカにおけるローカルラジオの社会的影響 −ブルキナファソ中部サポネ村の事例より−」
16:40
 岡本 由良(大阪大学)
「修辞学の民族誌」

懇親会(17:3019:30)国立民族学博物館にて

問い合わせ先:
 近畿地区研究懇談会事務局
  神戸大学国際文化学部 須藤研究室
  



「人類学と国際文化論ないし政治経済学」

講師:
前川啓治先生
(筑波大学大学院人文社会科学研究科
 国際政治経済学専攻教授)

コメンテーター
木前利秋先生
(大阪大学人間科学研究科教授)

平井京之介先生
(国立民族学博物館助教授)

講演要旨:
人類学とは何か、ということが判らなくなっている。従来の本
質論的スタンスに立つ人類学への批判があるが、ほんとうに人
類学は本質論的なアプローチをしてきたのだろうか。ワグナー
の「文化の客体化論」を読むとき、人類学者のフィールドワー
クの意義を再発見できる。それは認識論と存在論の接合した稀
な学的形態であり、客観主義でもなく、主観主義でもない、対
象と主体の相互作用の中から生まれるやりとりの形態であり、
他者を構築するために自らを脱構築する「実践」であり、また
半永久的に続く主体の世界との関わりのあり方である。そうし
て構築された文化とはそもそも設定された(客体化された)も
のであり、テキスト化された時点で多かれ少なかれ実体化され
てはゆくが、以降の対象とのすり合わせによって、より実態に
近づく半永久的プロセスであり、そのなかにこそ人類学は存在
している。これは「差異」をどう捉えるか、という人類学の基
本的テーマに関わっている。構造論も差異を扱っているが、そ
れらは実体化された差異の取り扱いではない。これに対し、民
族論は認識論と存在論のパラドックスに包摂されている。こう
した否定的なパラドックスに陥らずに民族の文化(文明)の問
題を扱うには、広義の構造論と世界システム論を視野にいれた
文化の接合論の視点が有益だろう。

日 時 2004年 7 17日(土) 15:0017:00

会 場 大阪大学大学院人間科学研究科
(吹田キャンパス)
東館1階 106教室 (参加無料)


2004年度近畿地区修士論文発表会
日時: 2005313() 10:30
場所: 京都文教大学・弘誓館(ぐぜいかん) G102G103教室
 
プログラム:
○G102
教室
 10:30〜 A-1 水井 久貴(京都文教大学大学院文化人類学研究科)
  曖昧化した「観光」 沖縄・ゲストハウスを事例として
 11:00〜 A-2 沓野 豪(京都学園大学大学院人間文化研究科)
  口頭伝承にみる民俗集団の環境知覚 −滋賀県伊香郡余呉湖の羽衣伝説を事例に−
 11:30〜 A-3 小西 賢吾(京都大学大学院人間・環境学研究科)
  祭りの維持にみる理念と揺らぎ −秋田県角館町の事例から−
 12:0013:00 昼食休憩
 13:00〜 A-4 葛西 映吏子(関西学院大学大学院社会学研究科)
  〈他者/他者性〉との対峙 ポスト公共事業社会における合意形成のありかた をめぐって
 13:30〜 A-5 山田 有佳(京都大学大学院人間・環境学研究科) 
  日常性の再構築 ポスト社会主義・ポスト紛争社会における女性のNGO活動
 14:00〜 A-6 上岡 学正(摂南大学大学院国際言語文化研究科)
  テキスタイルを読む 日本人のバティック認識とその受容形態−
 14:30〜 A-7 山口 隆子(神戸大学大学院総合人間科学研究科)
  ホームステイにみられる観光文化 −金沢での19561958年を事例として−
 15:0015:30 コーヒーブレーク
 15:30〜 A-8 岡田 文子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
  ミナンカバウの社会変容と配偶者選択 西スマトラ州東部シランタイ村の事例
 16:00〜 A-9 佐々木 一惠(神戸大学総合人間科学研究科)
  メコンデルタツアーの創り方 −ベトナムの観光人類学−
 16:30〜 A-10 安 成浩(神戸大学総合人間科学研究科)
  19451948年における中国東北部の朝鮮人社会 帰国と定着のはざま−
○G103
教室
 10:30〜 B-1 村橋 勲(京都大学大学院人間・環境学研究科)
  社会に刻まれた鍛治の「わざ」−エチオピア西南部の職能集団ギイツィの事例から−
 11:00〜 B-2 飯田 雅史(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
  ジンバブウェの社会変化と女性住民組織
 11:30〜 B-3 川西 陽一(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
  土産品としてのアフリカ黒檀製彫刻の製作と流通 ダルエスサラーム・ムウェ ンゲ手工芸村の事例より−
 12:0013:00 昼食休憩
 13:00〜 B-4 高原 浩子(京都大学大学院人間・環境学研究科)
  現代モンゴルの都市部における物資の流通 輸入物資を中心として
 13:30〜 B-5 梶丸 岳(京都大学大学院人間・環境学研究科)
  プイ山歌のコミュニケーション論 歌・詩・対話のはざまで
 14:00〜 B-6 松浦 美樹(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
  ラオス北部における生業活動の変容と人々の生活戦略 −ウドムサイ県ナモー郡 の低地水田村を事例として−
 14:30〜 B-7 小笠原 梨江(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
  カンボジア稲作村における協同関係 トムノップ灌漑をめぐる事例研究
 15:0015:30 コーヒーブレーク
 15:30〜 B-8 黒木 紗緒里(神戸大学総合人間科学研究科)
  ブラジル、バイーアの人種イデオロギー カーニヴァルの街における黒人ムー ブメントの文化人類学的考察−
 16:00〜 B-9 比嘉 夏子(京都大学大学院人間・環境学研究科)
  豚の価値が体現されゆく過程 トンガ王国ファトゥム村の事例にみる家畜豚の 儀礼的利用とその評価−
 16:30〜 B-10 豊平 豪(大阪大学大学院人間科学研究科)
  フィジーにおける『政治』の受容と変容に関する一考察 −ラトゥ・マラに焦点 をあてて−
問い合わせ先:
 宇田川 妙子(国立民族学博物館)


近畿地区研究懇談会(博士論文発表会)
日時: 2005618() 13:0017:05
会場: 大阪大学大学院人間科学研究科(吹田キャンパス) 東館2階・ユメンヌホール
プログラム:
第一部 座長 春日直樹(大阪大学)
 13:0013:45 阿良田麻里子(総合研究大学院大学)
  「インドネシア・スンダの食文化――言語人類学的観点から」
 13:4514:30 高正子(総合研究大学院大学)
  「韓国の仮面劇「固城五広大」の伝承と演戯者――解放後の韓国社会における民 俗芸能の変遷から」
------
休憩(14:3014:50-------
第二部 座長 池谷和信(国立民族学博物館)
 14:5015:35 金子守恵(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
  「文脈化される土器づくりの過程――エチオピア西南部オモ系農耕民アリの女性 職人による地縁技術の習得・実践・創造」
 15:3516:20 西崎伸子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
  「エチオピアの野生動物保護におけるコミュニティ・コンサベーションの形成」
 16:2017:05 松村圭一郎(京都大学大学院人間・環境学研究科)
  「土地所有と富の分配をめぐる人類学的研究――エチオピア西南部・コーヒー栽 培農村の事例から」
問い合わせ先
 大阪大学大学院人間科学研究科人類学研究室



>
>
日本文化人類学会近畿地区研究懇談会


>
日時 : 2005716日(土)13001700
>
会場 : 「あすてっぷ神戸」神戸市男女共同参画センター

>
ポスト・コロニアル人類学再考
>
>
司会
>
合田濤(神戸大学国際文化学部教授)
>
>
報告者
>
則竹賢(日本学術振興会特別研究員/大阪大学大学院人間科学研究科)
>
春日春樹(大阪大学人間科学研究科・教授)
>
河合利光(園田学園女子大学・教授)
>
>
<共通テーマ>
>
ギアーツが『文化の解釈学』で指摘したように、1945年から1968年までに66の新興
>
独立「国」が植民地支配のくびきを離れました。しかし、人民による統治、急速な経
>
済発展、社会的平等、文化復興、西欧支配の終焉、偉大な祖国の建設などのバラ色の
>
夢は、多くの国で東西冷戦下の代理戦争、開発独裁、農地解放の遅れ、政治家や官僚
>
の腐敗、貧富の格差拡大、宗教対立、民族対立などによって、もろくも打ち砕かれて
>
しまいました。ポスト・コロニアル人類学は、なぜこうした希望が現実によって打ち
>
砕かれたのか?という問いかけから始まったように思います。その意味では、サバル
>
タンの文化を問題にしてきたカルチュラルスタディーズの理論的潮流と重なるところ
>
が少なくありません。しかし、その後の学問的な展開は、ヨーロッパとアメリカでは
>
かなり異なっています。今回の地区研究会は、こうした学問の現状を踏まえて、ポス
>
ト・コロニアル人類学、あるいはポスト・コロニアル批判の再考を共通テーマとし
>
て、発表・討論を行います。
>
>●
報告1:則竹賢「ポストコロニアル研究としての多元的法体制論・再考 ――ミク
>
ロネシア連邦ヤップ州の紛争事例から」
>●
報告2:春日直樹「オーディット・カルチャー、生-政治、エージェンシー」
>●
報告3:河合利光「ポスト・コロニアル時代のタンブア(鯨歯)――日常性の人類
>
学に向けて」

>
【報告要旨】
>●
報告1:ポストコロニアル研究としての多元的法体制論・再考 ――ミクロネシア
>
連邦ヤップ州の紛争事例から
>
則竹賢(日本学術振興会特別研究員/大阪大学大学院人間科学研究科)
>
>
法学者や人類学者は、国家法と日常的規範すなわち非国家法が併存する新興独立国
>
家の法的状況を、多元的法体制(legal pluralism)と呼んできた。多くの場合、新興
>
独立国家の法体系は、植民地時代に導入された旧宗主国の法体系をモデルとしてい
>
る。その意味で、多元的法体制はポストコロニアルの時代に典型的な現象であり、事
>
実、多元的法体制をめぐる議論はポストコロニアリズムとの関連で展開されてきた。
>
本発表では、こうした議論を踏まえつつ、ミクロネシア連邦ヤップ州の紛争で示され
>
た人々の法認識を手がかりにして、従来の多元的法体制論を批判的に検証するととも
>
に、多元的法体制論の新たな方向性を提示してみたい。
>
>●
報告2:オーディット・カルチャー、生-政治、エージェンシー
>
春日直樹(大阪大学人間科学研究科・教授)
>
>
(1)ポストコロニアル状況は現在では都市部の中間層を中心に、人権、民主主
>
義、環境、性差別などにまつわる言説と実践を増殖させている。これらの言説と実践
>
を「オーディット・カルチャー」として検討し、人類学者の知的実践との間に相同性
>
を指摘する。
>
(2)「オーディット・カルチャー」が「生-政治」(bio-politics)と結びついてい
>
く状況は、最近さまざまな地域から報告されつつある。都市の発達度が低く、村落が
>
重要な位置を占める南太平洋の場合、「生-政治」はどのような意味をもつのか。こ
>
の問題を「マナ」(mana)に焦点を当てて考える。
>
(3)ポストコロニアル批評が脚光を浴びた時期は、人類学では研究対象を「エー
>
ジェンシー」としてとらえる方向が一般化した時期だった。では反対に、この概念か
>
ら人類学的実践をとらえるとどうなるのか。ヒト・モノ・場所・時間にエージェン
>
シーを割り当てていく実践である。この実践の意味を、「オーディット・カルチ
>
ャー」「生-政治」に照らして検討する。
>
>●
報告3:ポスト・コロニアル時代のタンブア(鯨歯)――日常性の人類学に向けて
>
河合利光(園田学園女子大学・教授)
>
>
ポスト・コロニアル人類学は反科学主義的、懐疑主義的ポストモダン人類学の流れ
>
を汲むが、他方ポストモダンの影響を受けながらも、日常性と日常経験の記述と分析
>
を重視する別の流れもあった。本報告では、ポスト・コロニアル人類学により、過去
>
から断絶し歴史的に形成された「新伝統」の典型例の一つとされたフィジーの交換
>
財、タンブアをとりあげ、人々の意識に内面化(身体化)されたその日常経験的意味
>
を考察する。タンブアは「貨幣」の類似物でもなければ、単なる交換財でもない。む
>
しろ、社会・文化・心、人格の認識的媒体である。それゆえ、タンブアは、「遺伝
>
子」のような全てのものの「基礎」とみなされている。その意味を明らかにすること
>
は、過去の遺制、歴史的に形成された擬似伝統、民族アイデンティと伝統の誇示のた
>
めの新伝統の位置に追い遣られた、タンブアを含む「伝統」のグローバル化を越えて
>
存続する現代的意味を問い直すことにもなろう。

>
【問合せ先】
>
合田濤(神戸大学国際文化学部教授)
>TEL:090-9869-0965
>E-mail: goda@cs.cla.kobe-u.ac.jp
>
>
宇田川妙子(国立民族学博物館)
>
日本文化人類学会
>
近畿地区研究懇談会担当
>TEL: 06-6878-8287
>FAX: 06-6878-7502
>E-mail: udagawa@idc.minpaku.ac.jp
>
>
木村自
>
国立民族学博物館
>
研究機関研究員
>mizuka66@idc.minpaku.ac.jp


文化人類学会近畿地区研究懇談会

「人類学はなにをめざすのか」

日時:2005102913001730
場所:国立民族学博物館第4セミナー室

【司会】
小泉潤二(大阪大学/日本文化人類学会国際連携委員長)
【発表者】
桑山敬己(北海道大学)「アメリカの人類学から何を学ぶか」
名和克郎(東京大学)「イギリスの動向―2002-3年のケンブリッジを例に」
竹沢尚一郎(国立民族学博物館)「フランスの研究動向」
秦兆雄(神戸市外国語大学)「中国人類学の独創性と可能性」
<全体テーマ>
 文化人類学・社会人類学の危機がいわれて久しい。しかしながら、危機を口に
するだけでは何にもならないこともまた自明である。今回の研究懇談会は、アメ
リカ合衆国、イギリス、フランス、中国の、文化人類学・社会人類学の動向につ
いての紹介および討論を通じて、わが国の人類学のあり方を再考する機会にした
い。
 諸外国の研究動向を知るといっても、もちろんそこに新奇なテーマや、新たな
研究方法を求める意図があるわけではない。そんなものが、いまやどこにも存在
しないことは明らかだから。しかし一方で、上記の国々の人類学が、他に範を求
めることなく、新たに人類学をつくり、つくりかえるために努力を重ねてきたこ
ともまた事実であろう。そして学問の独創性や創造性とは、そうした努力を積み重ねることからしか生まれないはずである。
 今回の懇談会は、できるだけ多くの学生や院生に出席していただきたいと思っ
ている。研究の枠を広げる努力は、かれらだけに必要なわけではないが、かれら
にこそ必要なはずだからである。(竹沢尚一郎)

<個別テーマ>
桑山敬己「アメリカの人類学から何を学ぶか」

 私が1982年にUCLAの大学院に留学した頃は、まだギアーツが今日ほどの地位を
確立していなかったし、サイードのオリエンタリズム批判も「どこ吹く風」とい
う感じだった。当然、ポストモダニズムの「ポ」も聞こえてこなかった。ところ
が、岡山の農村でフィールドワークをしていた1986年に、アメリカでは『文化を
書く』と『文化批判としての人類学』が出て、状況がにわかに変わり始めた。だ
が、私の指導教授は既に学界で確固たる地位を築いていて、「あれはファッショ
ンだから気にするな」と言っていた。それを信じて伝統的な人類学をやっていた
私は、学問の大きな流れに乗り遅れてしまった。博士号をとったばかりの人間が既に「時代遅れ」になっていて、以降は苦戦を強いられることになった。最初に
就職したヴァージニアの大学がマイナーだったことも、後々のキャリアに響いた
と思う。今回の発表では、まずアメリカ人類学の流れをボアズの時代から現在ま
で概観し、普段あまり語られることのないアメリカ的人類学の実践について検討
し、アメリカから何をどのように学ぶかについて、特に若い学生諸君と一緒に考
えてみたい。

名和克郎「イギリスの動向−2002-3年のケンブリッジを例に」

 他の発表者と異なり、私は日本国外の大学等に大学生・大学院生として所属し
た経験を持たないため、お話出来る内容も限定されたものとなる。ここでお話し
したいのは、2002年から2003年にかけて11か月ほどイギリス、ケンブリッジ大学
で過ごし、そこにおける社会人類学の研究・教育の状況に触れたことをきっかけ
に考えたことである。
 ケンブリッジ大学は、同じカレッジのフェローでもあったフォーテスとリーチ
の論争が典型的に示すように、かつて世界の人類学の中心の一つであり、その後
もグディ、ゲルナーという超一流の人類学者が教授職を占めた。現在の教授は3人であるが(就任年順にアラン・マクファーレン、マリリン・ストラザーン、キャ
ロライン・ハンフリー)、それぞれが目指す方向性は大きく異なっている。また
「社会」人類学を標榜しているが、若いスタッフの中にはアメリカで「文化」人
類学を学び学位を取った者も多い。ここでは、人類学における普遍性と地域性の
問題、及び「社会」人類学の独自性の問題に焦点を当てて、イギリスにおける社
会人類学の現状の一端に関する私見をお話した
い。

竹沢尚一郎「フランスの研究動向」

 私は1979年よりフランス社会科学高等研究院の社会人類学・民族学部門に留学
した。その当時からここには40人を超える研究者が教鞭をとっており、フランス
の社会人類学・民族学の教育研究の一大センターであった。社会科学高等研究院
は、1968年の学生運動に端を発する社会文化運動を契機として誕生した機関であ
り、教員の多くは改革の精神に富み、当時は十分な教育水準を維持していた。し
かしその後、急速に拡大したパイはふたたび急速に縮小し、20年のあいだ教員の
顔ぶれに大きな変化はなく、フランスの人類学は国際的な評価を失っていった。
今日のフランスの社会人類学・民族学の動向を、社会科学高等研究院と、2002
に「廃館」になった人類博物館に焦点をあわせながら紹介していきたい。学会組
織が存在しないフランスでは、研究動向をつかむことは困難だが、この2つに焦点
をあわせることで、おおよその動向と隣接諸分野との関係を示すことは可能であ
ろう。

秦兆雄「中国人類学の独創性と可能性」

 中国の人類学は先進諸国から輸入されて以来、既に百年以上の歴史を有する。
その発展や方向性をリードしてきたのは費孝通であるが、彼が率いた中国の社会
学や民族学・人類学は、国内の政治情勢と国家政策に左右され、毛沢東時代に一
時的に否定・中断されたこともある。しかし彼は、基本的に国家政策の立案及び
様々な社会問題の分析と解決に積極的に取り組み、人類学の手法と知識を応用し
てきた。
 改革開放以後、社会学や民族学・人類学に関する研究教育機構の「復活」や増
設、人材育成及び研究プロジェクトが順調に発展している。これは、人類学の研
究手法と成果が、国家統合と経済発展及び社会問題の解決に役に立つまたは役に立つべきだという共通認識が、政府や研究者及び国民の間にあるからだろう。近
年、人類学と歴史学や民俗学及び文学などの隣接分野との提携、海外との学術交
流なども重視され、伝統的な農村と民族などの伝統的な問題だけでなく、都市や
企業、宗教、老人、ジェンダー、病気、生態環境、観光、開発なども研究対象と
されてきた。海外の研究動向と理論関心を参考にしながら、中国独自の人類学の
道を模索していく流れは今後も続くだろう。

日本文化人類学会
近畿地区研究懇談会担当
宇田川妙子(国立民族学博物館)
TEL: 06-6878-8287
FAX: 06-6878-7502
E-mail: udagawa@idc.minpaku.ac.jp


文化人類学会近畿地区研究懇談会
教育におけるフィールドワーク
――
社会調査士資格をめぐって――
【日 時】129日(金)発表とコメント:午後630分〜830
       (その後学内でささやかな懇親会を910分まで)
【場 所】京都文教大学 光暁館第一会議室(一階)
   (向島からのアクセスについては下記のホームページのバスダイヤをご参照ください。)
【発表者とタイトル】
1.鏡味治也さん(金沢大学文学部)
 「フィールドワーク教育と社会調査士資格」
2.芹沢知広さん(奈良大学社会学部)
 「奈良大学における社会調査士と社会調査実習について」
コメンテーター
鵜飼正樹さん(京都文教大学 人間学部文化人類学科) 

【全体趣旨】
 大学において「文化人類学」科目担当者は、自らのフィールド経験のみならず、学生の「フィールドワーク実習」を通して、授業やフィールドで調査方法、調査実践、データの処理、報告書の書き方などを学生に教えてきた。そして学会全体としてもかなりの蓄積を積んでいるはずである。しかしいままでその経験を客体化し、何らかの「資格」として提供することをいさぎよしとしてこなかったように思われる。
 しかし今日の状況を鑑みると、このままでは「文化人類学的フィールドワーク」が、社会調査士認定機構の「質的調査」に吸収されるのではないかとの懸念も生じてくる。規模の点から文化人類学会が独自の資格を提供できないのであれば、社会調査士認定機構に積極的に参加し、人類学的フィールドワークを社会調査士資格における質的調査の標準カリキュラムとして提案する必要性を考慮する段階にいまや来ていると思われる。
 いま学会で取り組んでいる社会調査士資格授与機構への参入のためには、文化人類学的フィールドワークをどのような性格を持つものと説明し、標準カリキュラムとしてどう提示するのかを考える必要がある。これを考えて行く過程では、文化人類学的フィールドワークを相対化し、他の学問分野にも理解可能な言葉で説明する必要がある。そのための議論をこの地区懇談会を契機に進められればと思っている。

【発表内容】
(1)鏡味治也(金沢大学文学部)
「フィールドワーク教育と社会調査士資格」
 日本社会学会、日本教育社会学会、日本行動計量学会によって設立された社会調査士資格認定機構による社会調査士資格制度が2004年度からスタートし、 それに参加する教育研究機関や資格の申請者が増え、制度は急速に普及しつつある。その資格取得のための標準カリキュラムには「質的な分析の方法に関する科目」が含まれるが、その内容は聞き取り調査や参与観察法、フィールドワークといった質的データの収集・分析方法の学習とされ、フィールドワークの技法を培ってきた文化人類学と無縁ではない。文化人類学分野の教育機関の多くはフィールドワークを想定した調査実習等の科目を開いており、そこで学ぶ学生にとってこの資格は取得したい資格となりうる。すでに文化人類学会は理事会において、学会としてこの認定機構に参加するかどうかの検討を進めているが、他方で少なくとも学会の中でフィールドワークに関する標準的な方法論やデータの分析法、またその教育方法について、これまであまりまとまった議論をしてこなかったことも事実である。これらの点は文化人類学会が認定機構に参加して社会調査士資格制度にかかわっていく場合に、当学会(文化人類学の教育研究にたずさわる者)に対して期待される課題である。ここでは社会調査士資格制度のあらましや文化人類学会理事会での検討の経緯を紹介した上で、学会がこの制度に参加した場合に取り組まなければならないいくつかの課題について問題提起したい。

(2)芹澤知広(奈良大学社会学部)
「奈良大学における社会調査士と社会調査実習について」
 発表者が所属する奈良大学社会学部では、社会調査士認定機構が設立されるよりもかなり早い時期から、学内で規則を定め、「社会調査士」の資格を独自に認定してきた。そして近年は、その経緯を踏まえ、社会調査士認定機構の社会調査士資格の取得を可能にするカリキュラムが整備されている。本発表では、奈良大学社会学部における社会調査士関連科目の開講状況、とくに「文化人類学」や人類学者の担当する「社会調査実習」の授業計画と実施状況について紹介し、日本文化人類学会会員と社会調査士資格との関係について考えるための具体的な材料を提供したい。


日本人類学会近畿地区研究懇談会 
修士論文発表会

日時:3月18日(土) 10:00〜16:00
会場:京都大学吉田キャンパス吉田南1号館
【プログラム】
*****会場1:吉田南1号館共311室*****
座長 速水洋子(京都大学東南アジア研究所)
10
001030 工藤藍子(京都大学大学院人間・環境学研究科)
 山林資源利用にみるテリトリー性─―山形県西置賜郡小国町小玉川地区を事例として
10
301100 加藤裕美(京都大学大学院人間・環境学研究科)
 熱帯雨林における定住狩猟採集民の生計戦略─―ボルネオ・シハン社会における食物資源の獲得と消費
11
001130 錦織承平(京都大学大学院人間・環境学研究科)
 奄美大島南部・潜水追込網漁―─集団がつくりだす漁撈技術を考える
座長 松村圭一郎(京都大学大学院人間・環境学研究科)
13
001330 安田章人(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
 カメルーン北部州ベヌエ国立公園地区における自然保護計画と地域住民の関係―─スポーツハンティングにおける依存と対立
13
301400 村川 淳(京都大学農学研究科)
 近代法下における伝統的生活とその権利主張に関する一考察―─ペルー・ティティカカ湖の先住民共同体「ウロス・チュジュニ」を事例として
14
001430 高橋隆太(京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究研究科)
 セネガルにおける農業開発と農村社会―─セネガル河下流域、T村を事例として
座長 山田孝子(京都大学大学院人間・環境学研究科)
15
001530 大橋美晴(大阪大学大学院人間科学研究科)
 ボリビア近代国家建設における国民教育の普及と先住民形成―─ 19世紀後半から20世紀前半にかけての国と地方先住民の動きから
15
301600 久保忠行(神戸大学大学院総合人間科学研究科)
 「難民」としてのアイデンティティ―─タイのカレンニー難民に関する人類学的研究

*****会場2:吉田南1号館共313室*****

座長 足立 明(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
10
001030 窪田 暁(神戸大学大学院総合人間科学研究科)
 神話化される野球成功物語―─再生産され続けるドミニカ共和国からの野球移民
10
301100 渡辺 文(京都大学大学院人間・環境学研究科)
 「芸術家」のうまれるとき―─フィジー、オセアニア・センターの現代芸術活動を事例に
11
001130 池田瑞恵(京都大学大学院人間・環境学研究科)
 「性」を変える―─現代日本における性同一性障害モデルの普及とトランスジェンダーの経験
座長 藤倉達郎(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
13
001330 徐 玉子(京都大学大学院人間・環境学研究科)
 忘れ去られた女たち―─韓国京畿道における米兵相手の売春女性をめぐって
13
301400 陳 暢(京都大学大学院人間・環境学研究科)
 マイノリティの言語使用と儀礼実践にみるエスニシティー―─中国雲南省シーサンバンナのアカ族の集落を事例に
14
001430 大野哲也(京都大学大学院人間・環境学研究科)
 「自分探し」の旅という神話を超えて―─アジアにおける日本人バックパッカーの調査から
座長 太田 至(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
15
001530 伊東未来(大阪大学大学院人間科学研究科)
 西アフリカの泥染め布・ボゴランの近代化―─マリ共和国における布を通じた「われわれの文化」形成
15
301600 小杉麻李亜(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
 イスラームの祈り―─プラチックとしてのクルアーンをめぐる人類学的研究


2006年度第一回 文化人類学会近畿地区研究懇談会
博士論文報告会

日時:2006年7月1日(土曜)午前10時〜午後6時
場所:神戸大学国際文化学部E棟大会議室

司会 松田素二(京都大学)

10:00-10:30
渡辺和之(立命館大学・非常勤講師)
東ネパールにおける羊飼いの生産活動と放牧地をめぐる社会関係

10:30-11:00
森本利恵(外務省専門調査員(在ニュージーランド大使館)
トンガ王国の土地制度グローバル化のなかの伝統

11:00-11:30
吉本康子(神戸大学異文化研究交流センター学術推進研究員)
ベトナムにおける少数民族と文化的アイデンティティの構築−中部沿海地方のチャ ム族と「伝統」・「宗教」・「信仰」をめぐって

11:30-12:00
岩谷彩子(日本学術振興会特別研究員京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研 究科)

南インドの商業移動民ヴァギリの生活実践と信仰変容ミメーシスの文化人類学に向けて

13:00-13:30
中川理(大阪大学大学院人間科学研究科助手)
新しい社会経済的リアリティをつくる
フランスにおける地域開発の民族誌的研究

13:30-14:00
王柳蘭(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科助手)
「難民」から「華」人への道戦乱と越境に生きる北タイ雲南人の民族誌

14:00-14:30 
高城玲(国立民族学博物館機関研究員)
タイ中部農村における相互行為の民族誌的研究

14:30-15:00
松川 恭子(奈良大学社会学部)
「私たちのことば」を求めて:インド、ゴア社会における多言語状況の文化人類学的研究

15:00-15:30 休憩

15:30-16:00
金谷美和(関西学院大学 非常勤講師)
布がつくる社会関係--インド・グジャラート州カッチ県の染色業者カトリーの事例より

16:00-16:30
福井栄二郎(日本学術振興会特別研究員(PD)/国立民族学博物館)
メラネシアにおける文化の真正性とその揺らぎヴァヌアツ・アネイチュム社会の 伝統に関する歴史人類学的研究

16:30-17:00
菅瀬 晶子(国立民族学博物館 外来研究員)
イスラエルにおけるアラブ人キリスト教徒のアイデンティティの様態ガリラヤ地 方・メルキト派カトリック信徒の事例研究

17:00-17:30
石森大知(日本学術振興会特別研究員(PD/筑波大学大学院人文社会科学研究科)
メラネシアにおける新宗教運動の人類学的研究−クリスチャン・フェローシップ教 会の形成と展開

17:30-18:00
柚木かおり(関西外国語大学外国語学部 非常勤講師)
バラライカの鳴り響く空間:191748年における社会主義の文化の生成


日本文化人類学会近畿地区研究懇談会
 
講師:真島一郎(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
演題:「中間集団とトランスナショナリティ《社会・体・倫理》の忘却にまつ
わる人類学史から」 
日時:2006年12月22日(金)、午後4時30分〜6時30分
会場:大阪大学大学院人間科学研究科、東館2階ユメンヌホール
 
この地区研究懇談会は、トランスナショナリティ研究セミナー第82回(大阪大学21世紀COEプログラム「インターフェイスの人文学」)、および日本アフリカ学会近畿支部例会を兼ねています。
 
【講演要旨】
 「百獣が死に絶えたいま、化石もまた甦らねばならない」過去百年にわたり社会介入の十分な国庫基盤に恵まれてきた一部の国々とりわけ西欧の植民地旧宗主国で、ポスト福祉国家の優雅な議論とともに国民国家の相対的な地位低下が語られつつ
ある今であれば、百獣の化石すなわち産業労働者の市民参入をめぐる方策が植民地帝国の拡大と相即する一大懸案といまだみなされていた時代の国家像をあえて思考の場に呼びもどしながら、百獣を悼む喪は今日もはや完了したか否かを確認する試み
があってもよい。現代人類学の理論基盤(と存在理由)が胚胎しつつあった20世紀転換期が、同時に市場原理と相克する社会保障政策の整備期でもあった点に照らせば、喪の確認とはまた、トランスナショナリティにおけるナショナリティの痕跡測定とまではいわずとも、少なくともトランスナショナリティの現在と未来に向け作動する人類学的想像力が、はたして真にそうした時の方向へと水路づけられているか否かを占う、確認の考古学ともなるだろう。
 人類学的中間集団論の試みなぜ21世紀初頭の「脱国家」的なタイミングで、またなぜほかならぬ人類学が、という二重の意味で錯誤じみてみえるこの試みが光彩を放つのは、おそらくそうした確認作業に際してのことである。産業資本の台頭を前に、社会という体corpusを倫理=精神morale / habitusが満たしていく夢に賭けた同時代の社会思想の典型、デュルケム社会工学は、なるほどいかにも古めかしい。離散的な運動の夢を載せたリゾームがそれでも依然として地下の根であるごとく、トランスナショナルな社会運動のネットワークが、臨機応変に自己変容をかさねる網状組織の生命「体」から今日もなお、喩としての滋味を得ているのでないとしたら。
 

日本文化人類学会近畿地区研究懇談会・修士論文発表会
 
日時:2007318日(日)13001720
場所:国立民族学博物館
   第4セミナー室および第7セミナー室
【プログラム】
(多少変更の可能性があります)
 
*******<第7セミナー室>*******
13:00
A-1 岩間春芽(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
ネパールにおける貧困――援助機関の言説と人類学からの批判
 
13:30
A-2 唐澤佑子(大阪大学大学院・人間科学研究科)
ジプシー・アイデンティティの構築と動態に関する人類学的研究
 
14:00
A-3 多田晃子(京都文教大学大学院・文化人類学研究科)
腐女子コミュニティにおけるインターネットコミュニケーション――「共有」概念形成の場から
 
14:40
A-4 山内熱人(京都大学大学院人間・環境学研究科)
帰郷移民を生み出し、支える村の人間関係――メキシコ、オアハカ州のサポテコ人村落の事例から
 
15:10
A-5 二宮健一(神戸大学大学院総合人間科学研究科)
ペンテコステ派教会に通うジャマイカ人男性にみるキリスト教イデオロギーの戦術的解読
――マスキュリニティ研究における二分法的価値体系モデルの再検討――
 
15:50
A-6 河西瑛里子(京都大学大学院人間・環境学研究科)
スピリチュアルな日常を生きる――英国グラストンベリーにおけるヒーリング実践と女神運動を事例に
 
16:20
A-7 谷本圭(京都文教大学大学院・文化人類学研究科)
現代の歩き遍路者の諸相――苦しみに向かう旅人たち
 
16:50
A-8 阪本真奈美(京都文教大学大学院・文化人類学研究科)
地域から生まれる「妖怪力」――臼杵妖怪共存地区管理委員会臼杵ミワリークラブを事例として
 
17:30〜懇親会
 
*******<第4セミナー室>*******
13:00
B-1 神本秀爾(京都大学大学院人間・環境学研究科)
「文化を担う人々」の葛藤――エチオピア・アフリカ国際会議派ラスタファリアンの生業の変化
 
13:30
B-2 成澤徳子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科科)
ザンビア・トンガ農村社会における女性の生業活動の多様化――協働的活動と個人的活動との関連性のなかで
 
14:00
B-3 松浦志奈乃(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
タンザニア、北パレ地域における土器生産に関する社会経済的研究――女性グループUKUを事例に
 
14:40
B-4 登久希子(京都大学大学院人間・環境学研究科)
「オルタナティヴ・スペース」の人類学的考察――ニューヨーク、フランクリン・ファーネイスの軌跡
 
15:10
B-5 榊原寛(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
ザンジバルドアのデザインにみる文化の生成と変容
 
15:40
B-6 福西加代子(京都大学大学院人間・環境学研究科)
呉市大和ミュージアムの人類学的研究――博物館に関わる人々の意見や活動を通して
 
16:20
B-7 前川真裕子(神戸大学大学院総合人間科学研究科)
近代の視座とマルティカルチュラル・オリエンタリズム
 
16:50
B-8 池田篤史(京都大学大学院人間・環境学研究科科)
芸能としての音楽実践――ニュージーランド・マオリ、ローカルなカパハカを事例に
 
17:30〜懇親会

2007年度近畿地区博士論文報告会
 
日時:2007630日(土)9301720
会場:京都文教大学普照館3306号室
 
【プログラム】
9301000 村田 晶子(国立民族学博物館外来研究員)
フィジーにおける植民地主義とインド系移民社会−砂糖キビ栽培地域の村落社会における文化の動態
 
10051035 中原 聖乃(中京大学非常勤講師)
被爆補償金をめぐる戦略−マーシャル諸島ロンゲラップ環礁の事例から
 
10401110 中村 平(大阪大学大学院)
到来する暴力の記憶の分有−台湾先住民族タイヤルと日本における脱植民化の民族誌記述
 
11151145 木村 自(大阪大学人間科学研究科招聘研究員)
雲南回民の移住とトランスナショナリズムに関する文化人類学的研究
 
11501220 林 耕次(国立民族学博物館外来研究員)
カメルーン南東部におけるバカ・ピグミーの狩猟活動に関する生態人類学的研究
 
13201350 太田 心平(大阪大学大学院)
韓国における現代政治史認識に関する人類学的研究−物語の統合と内破、そしてその先へ
 
13551425 南出 和余(京都大学地域研究統合情報センター)
「子ども域」の文化人類学的研究−バングラデシュ農村社会の子ども
 
14301500 加瀬澤 雅人(国立民族学博物館外来研究員)
現代インドの民族医療−グローバル状況におけるアーユルヴェーダの変容
 
15051535 田辺 明生(京都大学)
Cultural Politics of Ethics in Everyday Practice: Caste,Local Society and Vernacular Democracy in Orissa, India
(日常実践における倫理の文化政治学−インド・オリッサにおけるカースト、地域社会、ヴァナキュラー・デモクラシー)
 
15401610 細田 尚美(京都大学地域研究統合情報センター)
フィリピン・サマール島からの向都移動とその社会文化的側面に関する考察
 
16151645 錦田 愛子(国立民族学博物館外来研究員)
ヨルダンのパレスチナ系住民にみられる交流ネットワークと帰属意識
 
16501720 飯国 有佳子(国立民族学博物館外来研究員)
上ビルマ村落における宗教とジェンダーに関する人類学的研究  



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