共同研究:課題公募班(萌芽研究)
社会運動と社会教育の関係史
—1930-40年代の京阪地域に焦点を当てて—班長:奥村 旅人(京都大学)
本研究の目的は、社会運動に参画した知識人が行った教育活動が、戦間期から占領期にかけてどのように展開したのかを検討することである。 とりわけ、知識人による教育活動が活発に行われた京阪地域に焦点を当てる。 この作業を通して、社会運動による社会変革を志向しつつ行われた教育活動における、戦前から戦後にかけての連続性や変容について考察したい。
社会運動と関係の深い教育活動、例えば「労働学校」や「政治学校」などについては、教育史学や社会教育学の領域において事例研究が蓄積されてきた。 だがそこでは、個々の事例のなかで教育者=知識人の思想が検討されることはあっても、社会運動史の歴史的文脈に論及されることはほとんどない。 一方社会運動史研究においても、労働組合や無産政党が行った教育活動が考察の対象となることは稀であると言って良い。 本研究は、上記の史的事実の解明を目指すとともに、社会運動史研究と教育史研究の知見を架橋することをも視野に入れ、両領域の地平を拡げることを企図するものである。
研究期間:2024年4月 ~ 2025年3月
班員(学内)
奥村 旅人[班長](教育学部 教育学研究科)
班員(所内)
福家 崇洋[副班長]
須永 哲思
2024年08月01日 更新