京都大学人文科学研究所

『GRIHL II』刊行記念シンポジウム 文学に働く力、文学が発する力──権威・検閲・文学場

GRIHL Symposium 2021-12-11

2021年12月11日(土)14時より、「『GRIHL II』刊行記念シンポジウム 文学に働く力、文学が発する力──権威・検閲・文学場」が開催されます。

日時:

2021年12月11日(土)14時〜17時

講師(所属):

野呂 康(岡山大学全学教育学生支援機構基幹教育センター准教授)
森本淳生(京都大学人文科学研究所准教授)
中畑寛之(神戸大学大学院人文学研究科教授)
山上浩嗣(大阪大学大学院文学研究科教授)

プログラム:

  • 野呂 康「文学の領分──文学は何を伝えるのか」
    【概要】前作『GRIHL』では、フランスの社会科学高等研究院を中心とした研究グループの仕事を紹介しながら、歴史記述における文学の効用について問題提起を行なった。続編『GRIHL II』には、同グループとの共同研究の成果が収録されている。文学作品の成立時に組み込まれた権力と、その後作品がまといつつ後世の読者に働きかける力、すなわち権威をテーマとしたシンポジウムの記録である。この度の人文研アカデミー2021では、このテーマを敷衍し、文学テクストをめぐる力の諸相についてパスカルを例に論じたい。
  • 森本淳生「レチフ、あるいは、どぶ川のルソー──文学場の周縁とマイナー作家性」
    【概要】18世紀後半のフランスで活躍したレチフ・ド・ラ・ブルトンヌは、農民出身の印刷工ながら文学的名声を求めて孤軍奮闘したマイナー作家である。「どぶ川のルソー」と呼ばれたこのレチフが文学場の周縁で展開した活動を、『パリの夫婦』、『父の呪い』、『浮気な妻』などの作品を通して分析してみたい。
  • 中畑寛之「19世紀末フランスで裁かれた文学、その後──リシュパン、マンデスを例として」
    【概要】「公衆と宗教道徳、あるいは良俗に反する罪」で処罰された作品を改めて世に問う際、著者や出版人はしばしば裁判に触れ、検閲を批判する。この種のペリテクストは事後的にしか書物に組み込めないが、文学に介入する権力への対抗装置と捉え考察を試みたい。

コメンテーター:山上浩嗣

会場(対面開催の場合):

京都大学人文科学研究所本館セミナー室1

参加方法(人数制限、ウェビナーの登録先URLなど):

本シンポジウムは対面とZoomウェビナーを利用したオンライン視聴を併用して実施します。

  1. 対面での参加を希望される方は、以下のアドレスまで氏名を明記のうえご連絡ください。
    z-academy[AT]zinbun.kyoto-u.ac.jp
    なお、定員(15名)に達し次第、募集を締め切りますので、予めご了承ください。
  2. オンラインでの視聴を希望される方は、以下のリンクから事前登録をお願いいたします。
    https://zoom.us/webinar/register/WN_cJCaYLQ_QiWul4Snw9U_Hw
    ご登録いただいたメールアドレスに追って視聴用URLが送付されますので、シンポジウム当日はそちらのURLにアクセスをお願いいたします。

使用言語(外国語の場合は通訳の有無):

日本語

主催:

京都大学人文科学研究所

お問い合わせ:

京都大学人文科学研究所総務係
〒606-8501 京都市左京区吉田本町
TEL 075-753-6902(月〜金 9:00〜17:00)
mail : z-academy[AT]zinbun.kyoto-u.ac.jp

その他:

対面で参加される場合はマスクの着用をお願いいたします。

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