未来派・ロシア・抽象 ー1910〜20年代日本における前衛美術受容のいくつかの側面

高階絵里加

2008年12月22日

青野原俘虜収容所の世界 ー非総力戦論序説

大津留厚

2008年12月 8日

A New Hope 新たなる希望 ー三輪常次郎「執務文書」からみた第一次世界大戦期と戦後

籠谷直人

2008年11月 8日

第一次世界大戦とインド ー民族運動の転換点としての大戦

田辺明生

2008年10月27日

ハンガリーから見た第一次世界大戦:1918年の歴史的演奏会を中心に

伊東信宏

2008年10月11日

戦争神経症 ―リヴァーズとフロイト、時々、サスーン(とグレイヴズ......)

富永茂樹

2008年7月14日

南アフリカと第一次世界大戦

堀内隆行

2008年6月23日

本報告では、南アフリカにとっての第1次世界大戦の意味を探った。
1. アフリカーナ(オランダ系入植者/ボーア人)・ナショナリストは1914年の蜂起の失敗によって、第2次南アフリカ戦争(1899-1902年)以来の軍事路線を完全に放棄し遵法闘争に転換した。
2. 他方、戦争は領土の膨張などの側面において、自治領ナショナリズムの一定の進展も意味した。
3. また、アフリカ人なども戦争に積極的に協力したが、その権利拡大の期待は実現することがなかった。

総力戦の論理と徴兵制−オーストラリアにおける徴兵制国民投票をめぐって

津田博司

2008年6月14日

観戦武官酒井鎬次 ー第一次大戦をめぐる軍人の思想を考察してゆくための準備

片山杜秀

2008年5月26日

「被治者の合意」と集産主義―アメリカの「偉大なる戦争」

中野耕太郎

2008年5月17日

戦火挙がるー第一次世界大戦と日本人(その1)

山室信一

2008年4月21日

今後、本研究班では「第一次世界大戦と日本人」という視点から報告を行う予定である。その口火を切って、日本が第一次世界大戦になぜ、いかに参戦していったのかについて、当時の日本がアメリカ・イギリス・中国・韓国との関係で直面していた窮境を打破すべく、「日英同盟の友誼」をかざして強引に開戦に持ち込んでいった過程を明らかにした。また、戦争過程の詳細や戦史についても紹介したが、そこでは日本が参戦したことによって欧州大戦争が世界戦争に転回した、という言説が参戦直後に現れていたことにも着目した。

「欧洲大戦」と日本の「新興文学」ー文学史を読みかえる試みのひとつとして

池田浩士

2008年2月18日

切断の時代 ー第一次世界大戦前後の美術の諸相

河本真理

2008年1月14日

第一次大戦と美術との関わりを多角的に考察する。絵画や言語のシンタックスを解体する傾向は、すでに戦前のキュビスムや未来派に現われていたが、戦争に関する記事を貼り付けたコラージュが制作される一方、伝統的油彩画という「秩序への回帰」も顕著になる。また、第一次大戦は、ナンセンスや偶然を意識的に戦略として用いるダダを加速させた。機械・速度・ダイナミズムという未来派の美学を具現化した全体戦争である第一次大戦は、同時に世界の経験を断片化していくものでもあり、「断片化」による喪失を埋め合わせる「綜合芸術作品」の理念が重要となる。